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2023.08.28

体外衝撃波と拡散型圧力波の違い及び照射を受ける際の注意点

まず 世の中に出回っている衝撃波治療機器は2種類あって一つは集束型衝撃波でターゲットに向けて圧力波が集まるドクター主導で治療されるものです。あと一つは拡散型の圧力波というもので、出力は手前が一番高くターゲットに当たる時には減衰するタイプのものです。日本では特に前者の衝撃波と後者の圧力波は、はっきりと区別されています。皆様に注意して頂きたいのは一部の医療機関や整骨院に置いている拡散型圧力波を「体外衝撃波」と謳って治療していることがあるということです。特に大リーグエンジェルスの大谷選手が衝撃波を使っていると言われている様ですが、実際に使用されているのは拡散型の圧力波です。集束型の衝撃波はドクターが或いはドクターの指示のもとしか治療できませんので、整骨院に置いているのは100%圧力波ということになります。
だからと言って拡散型圧力波の効果が全くないわけではありませんし、集束型衝撃波が全ての疾患に効果的であるわけでもありません。一般的には骨や関節や靭帯や腱に対しては集束型体外衝撃波が効果的で 難治性足底筋膜炎は保険適応となっているほどエビデンスがしっかりしています。一方 筋膜性の腰痛や肩こりや筋の癒着による関節拘縮や肉離れや筋挫傷などの筋肉系の疾患に対しては拡散型圧力波で優れた結果が報告されています。重要なことは部位や治療目的によってそれらを使い分けることです。残念ながらそれらの治療機器、特に集束型衝撃波は非常に高額な医療機器となっており、エビデンスがしっかりあって国際衝撃波学会で認められた疾患が多くあるにもかかわらず、日本ではなぜか保険適応となっている疾患が少ないので置いている医療機関が少ないのが現状です。代わりに圧力波を置いている医療機関も少なくありません。
出力においても集束型衝撃波と拡散型圧力波は全く違うので当然効果も全く違います。衝撃波と思って治療を受けたが全く効果がなかったということを患者さんから最近非常に多く聞きますが、その多くの場合、圧力波を衝撃波と謳って治療しています。当然効果はないですよね。効果がないと決めつける前に果たして本当に集束型の衝撃波で治療を受けたかどうかを確認してみてください。
あと一つ注意しなくてはならないことは、特に集束型の衝撃波治療は、施術者の技術にも影響を大きく受けます。経験のない施術者とエキスパートな施術者では照射の方法に違いがあり当然 結果も変わってきます。集束型の衝撃波を受けても適切な部位に適切な量のエネルギー照射がされていない可能性があります。照射経験が多いしかも効果について常にフィードバックしている医療機関とそうでない医療機関では、その効果に大きな違いが出てくるので、医療機関選びには十分留意して頂きたいと思います。当院では日本衝撃波研究会の認定を受けたスタッフが多数在籍しており、その治療効果の講習や技術的な研鑽を積んでおります。
また世界的に認められているが、保険適応となっていない疾患に対しても、当院独自の治療経験により、優れた治療結果を生み出してきました。

また鎮痛作用だけを希望される方は要注意です。以前にも注意喚起した様に病的に増殖した自由神経終末を破壊することによる鎮痛作用の即時効果と新生血管ができて組織修復作用が得られる長期の効果には時間差(タイムラグ)があります。痛みが軽減したからってすぐに無理すると病態が悪化することがあるということを十分と理解する必要ありますのでご注意ください。
どうぞ 皆さん 圧力波と衝撃波の違いにご注意して頂き、また医療機関選定にも十分留意して この素晴らしい治療機器の効果を実感してください。
皆様の来院をお待ちしています。

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