石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)

石灰沈着性腱板炎
(石灰性腱炎)とは

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)とは石灰沈着性腱板炎とは、肩の安定性に必要な筋肉の腱の集まりである「腱板」に、カルシウムの結晶である石灰が溜まる病態です。30~60歳くらいの年代での発症が目立ち、やや女性の罹患率が高くなります。 はっきりとした原因の分からない疾患ですが、多くは短期間で自然に軽快します。一方で、長期間痛みに悩まされている方もいらっしゃいます。 石灰沈着性腱板炎、石灰性腱炎のほか、石灰沈着性腱炎、石灰沈着性肩関節周囲炎と呼ばれることもあります。

石灰沈着性腱板炎
(石灰性腱炎)の原因

腱板に石灰が沈着することで炎症・痛みが発生しますが、なぜ石灰が溜まるのか、はっきりしたことは分かっていません。

石灰沈着性腱板炎
(石灰性腱炎)の症状

急性型と慢性型で、症状の現れ方が異なります。

急性型

急性型急な、激しい痛みが特徴です。急性型から慢性型へと移行することもあります。

  • 安静時、夜間などに肩に激痛が走る
  • 仕事、家事、勉強、睡眠がままならないほどの痛み

慢性型

慢性型肩の痛み、あるいは動作時の引っかかるような感じが続きます。

  • 腕を上げたときの肩の痛み
  • 腕が上がらない、回せない
  • 洗髪、衣服の着脱が難しい
  • 後ろに手が回らない

石灰沈着性腱板炎
(石灰性腱炎)の診断と検査

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の診断と検査問診、触診などで痛みや肩の可動域を確認します。その後レントゲン検査や超音波検査、あるいはCT検査などで石灰の沈着状態を評価し、診断します。 腱板断裂が生じていないかどうかを調べるためにMRI検査を行うこともあります。

石灰沈着性腱板炎
(石灰性腱炎)の治療

保存療法

薬物療法

肩関節の安静を図りながら、非ステロイド性消炎鎮痛剤の内服、湿布の外用などを行います。

注射

局所麻酔剤の注射が有効になることもあります。

リハビリテーション

痛みに合わせて、物理療法や運動療法などによるリハビリテーションを行います。

体外衝撃波治療

体外衝撃波治療患部に衝撃波を照射することで、短期的な除痛効果、長期的な組織の修復作用が期待できる治療です。現在、国内では足底腱膜炎の治療においてのみ保険が適用されており、石灰沈着性腱板炎の治療では自費診療扱いとなります。
ただ、海外では腱板炎の他、偽関節・腱付着部炎に伴う疼痛の緩和など目的として幅広い領域で体外衝撃波治療が行われています。

手術療法

保存療法で十分な効果が得られない、痛みを繰り返している・増大している場合には、手術を検討します。
なお手術が必要になった場合には、提携する病院をご紹介いたします。

石灰沈着性腱板炎
(石灰性腱炎)の予防は?

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の予防は?石灰沈着性腱板炎の原因については、はっきりしたことが分かっていません。 急性型の場合は、安静時や夜間に急激な痛みに襲われます。そういった場合には、安静の上、氷嚢などでアイシングすることで、痛みが軽減できることがあります。先述の通り、原因不明ではあっても治療は可能です。症状が治まっても、一度医療機関を受診されることをおすすめします。 そして予防についてですが、一般的な肩の痛みの予防法が有効だと考えられます。肩関節まわりの筋力トレーニングや、ストレッチなどです。 痛みの予防のための筋力トレーニングでは、軽いダンベルを持って、可動域を意識したトレーニングを行うことをおすすめします。

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